カンボジアサーカス

Phare Ponleu Selpak は 1994 年、内戦時にセラピーとして設立された芸術学校が前身の NPOであり、貧困や孤児、家庭内の事情があるなど、さまざまな子供たちを受け入れ、義務教育、芸術、職業訓練を無償で提供してきました。この学校はNPOへの寄付とサーカスの収益で運営しています。
近年 Phare のサーカスショーは連日ほぼ満席になるほどシェリムアップ観光の一大名物となり、海外公演にも招待されるなど世界的にも注目を浴びており、将来的にはサーカスの収益のみによる自立的な運営を目指しています。「リトルサーカス」で描写されたショーは、サーカス学校があるバタンバタンのローカルショー。そこで技術を磨き、認められたパフォーマーがシェリムアップの舞台へと昇格する仕組みとなっており、学校に通う子供たちはサーカスのスターになることを夢見て毎日練習に励んでいます。しかし、2020 年 4 月にコロナの影響により一時閉鎖。同じくコロナの影響でシルク・ドゥ・ソレイユが経営破綻したように、Phare Ponleu Selpakも解体の危機に直面するなか、国内外からの寄付、サポートによって運営を続けてきました。そして、2021年10 月に練習は再開され、2022年4月より公演が復活します。しかし、外国人の観光客はまだ戻っておらず、また約2年の間、ショーの収入がなかったため、団員は一般職に就いたり、家庭の手伝いをしながら練習を続けています。

「リトルサーカス」の監督・逢坂芳郎は2018年にNGO団体Minor Actの活動でPhare Ponleu Selpakに初めて訪れました。それから2年に渡り、カンボジアサーカスをテーマとした様々な映像プロジェクトに参加。サーカスの団員、コミュニティと親交を深めていきました。そして2020年、新型コロナウイルスが世界に蔓延しサーカス学校が閉鎖。表現の場を失っていたサーカス学校に短編映画の制作を提案し、同年12月に映画を撮影しました。